島根は美保神社での一件から数年して、私たちは京都の貴船神社を訪れていた。
2月の真冬。雪もチラホラと降り出してきて雪化粧とはこういうことなのだな、とシンプルに神社の朱と雪の白が織りなすコントラストを楽しんでいた。
この時の旅は、京都在住のお客様の案内で主要神社を巡った。
その最終地が貴船神社。美しく楽しい参拝ではあるのだが・・・
憑きまとう赤い布、京都にて。
久遠
ーマム先生、右側の森って何かあるのですか?
マム先生
ー何故です?今奥宮に向かって歩いていますが、下調べでは特に気になることはなかったはず・・
久遠
ーいえ。ずっと右目の視野の端に赤い袴の霊が映るんです。
マム先生
ー・・まだですか。美保神社から何かと赤い布付きまとってますよね?
実はそうなのだ。
あの時から自宅に戻っても何かと目につく赤い布。
台所で夕食の準備をしている時、何気に見た小窓からひらひらと横切る。
参拝した御嶽(沖縄の拝所)の側に在るガジュマルに引っかかっていたり。
波打ち際を眺めていれば海中をスーッと流れていく。
そういうことが何度かあり、これをマム先生にお話ししていた。
その度に記憶に過る美保神社での出来事。
やはり憑いているのか。
これはミディアムを扱う者としてあるまじきこと。
祓わねば。
そう思っていた矢先だった。
貴船神社及び結社、奥宮を参るきっかけというか動機にこの巫女の存在はまったく入っていなかった。
当時は京都にご縁を頂き、セッションの全国展開が始まったばかりだったので、セッションが滞りなく行われますように、というご挨拶の意味での参拝だった。
結局、その巫女のような霊は京都にいる間中憑きまとった。
宿で休んでいる時も、皆で夕食を楽しんでいる時も。
それも視界の端ではなく離れてはいるが正面にいる。
まるで監視されているかのように。
気分のいいものではないが、体調が悪くなるわけでもなく、トラブルなく巡礼の旅は終わった。
貴船神社
調べてみてもかなり謎の多い神社だ。
創建は不明だが、1300年前の記録には既にあることからかなりの古社であることがわかる。
気軽に挨拶のつもりではあったが、当時、周囲でなにかと「龍神」というワードがやかましく、これを辿っている関連でお祀りされている神さん「高龗神(たかおかみのかみ)」は正直気になっていた。
参拝した感覚は、何故かとても自分と相性がいいのか、陽気をもらうというかそんな感じがあった。
実言うと、無礼なのはわかるが、寒さのあまりポケットにウイスキーを忍ばせていた。
酔うほどの量を飲めるわけではなかったが、とにかく身体を温めるつもりでちびりちびりと口に運んぶ。
道中のコンビニで調達したおもちゃみたいなサイズだ。
到着して参拝を済ませ、あまりの寒さにちびりとやった。
その後境内の御神水を見つけた。
バカな考えが浮かんで、神水を飲めば酒と合いまったパワーが湧くんじゃないか、と試してみたくなった。
御神酒的な?
結果何も起きなかったが、不思議と次に向かう場所が導かれているような感覚を憶えた。
これは言葉では出来ない不思議な感覚だった。
本殿前で「宇宙のパワーを感じる」とはしゃいでいる女性参拝者をしり目に、我々は奥宮へ向かうことにした。
丑の刻参り
といえば、例のあの怨霊じみた祈祷を思うはず。
この貴船神社は丑の刻参りでも有名らしい。
これは参拝した後に知った。
行く前に知っていたら行かなかった。
愕然とした。
結局のところ、美保からの巫女だと思っていた憑きまとう女性霊は、この一帯に残る怨念なのかと。
神社の森はいつだって畏怖堂々としたパワーを持つ。
そんな木々に釘を打ち込むなど、どんな意味があってもやってはならない。
そっと浄霊を願った。
玉依姫という神様
出雲辺りから調べものをすれば頻繁に目にする女神の名前。
“姫”“女神”“天使”といったキラキラしたイメージがあまり好きではない。
ところで、筆者にとって神という存在と、神話の中に登場して祀られる神の名とは別の次元だと思っている。
それとこの頃はやけに女神だの龍神だの、つながったのだのメッセージだのとキラキラフワフワ。正直アレルギー気味だったので調べようともしなかった。
そんな時、「数霊」(かずたま)という本をみつけた。
立ち読みで申し訳ないが、その書物によると、193という数字がこの玉依姫(たまよりひめ)をあらわすという。
へぇ~という気持ちで読み漁る。筆者もまたも数秘を扱うが、初めての知に遭遇した興奮を止めることができなかった。
ちょうどその数か月前に「42」にまつわるメッセージ(これはまた別の機会に)を受け取っていたのでついでに調べてみると
42は天の運航とリズムを表わします。
朝の太陽と星々のエネルギーを受けとりましょう。
意味深にシンクロするこの内容はなんだ?”(-“”-)”
こうして、ズブズブと深みにはまっていくのであった・・・
つづく
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この記事を書いた人 Wrote this article
久遠迪知
スピリチュアルアウェイクナー/WEBライター/ココナラチャット占い「プラチナランク」(2024年7月1日現在)。水面下で沖縄のスピリチュアル界をけん引してきた人物。全国で出張セッションを展開しながら、27年のリーディング実績を持つ。2015年より惜しまれながら段階的に休業に入る。ステージⅣのがん治療を乗り越え、2021年12月ココナラチャット占いで復活を果たした。私生活は気ままなノマドライフ/マルチハビテーション(3拠点生活)。まさに“閑雲野鶴”の通り沖縄ライフを楽しんでいる。(文・よのしなが@)